“雲鬟”の読み方と例文
読み方割合
うんかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よそおいは鏡に向ってらす、玻璃瓶裏はりへいり薔薇ばらを浮かして、軽く雲鬟うんかんひたし去る時、琥珀こはくの櫛は条々じょうじょうみどりを解く。——小野さんはすぐ藤尾の事を思い出した。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一陣の罡風こうふう送春を断す 名花空しく路傍の塵に委す 雲鬟うんかん影を吹いて緑地にでんす 血雨声無く紅巾にむ 命薄く刀下の鬼となるを甘んずるも 情は深くしてあに意中の人を
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)