“つた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツタ
語句割合
蔦41.8%
伝27.5%
傳16.5%
拙11.1%
蔓1.2%
蘿0.7%
葛0.5%
都多0.2%
流0.2%
連0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向うへ、小さなお地蔵様のお堂を建てたら、お提灯(ちょうちん)に蔦(つた)の紋、養子が出来て、その人のと、二つなら嬉しいだろう。まあ極(きま)りの悪い。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
笠森(かさもり)のおせんだと、誰(だれ)いうとなく口(くち)から耳(みみ)へ伝(つた)わって白壁町(しろかべちょう)まで往(ゆ)くうちにゃァ、この駕籠(かご)の棟(むね)ッ鼻(ぱな)にゃ、人垣(ひとがき)が出来(でき)やすぜ。のう竹(たけ)
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
角海老(かどゑび)が時計(とけい)の響(ひゞき)きもそゞろ哀(あわ)れの音(ね)を傳(つた)へるやうに成(な)れば、四季(き)絶間(たえま)なき日暮里(につぽり)の火(ひ)の光(ひか)りも彼(あ)れが人(ひと)を燒(や)く烟(けぶ)りかとうら悲(かな)しく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
抱上(いだきあ)げ今日より後は如何にせん果報(くわはう)拙(つた)なき乳呑子(ちのみご)やと聲を放(はな)つて悲(かな)しむを近所の人々聞知りて追々(おひ/\)集(あつ)まり入來り悔(くや)み言(いひ)つゝ吉兵衞に力を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
植物の蔓(つた)が、まるで蛸(たこ)の脚(あし)のようにぐらぐらと動きまわって、どこかにまきつく棒とか縄とかないかと、しきりにさがしもとめている有様がうつっていた。
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さて寺の男に水運ばせ苔(こけ)を洗ひ蘿(つた)を剥(はが)して漫漶(まんかん)せる墓誌なぞ読みまた写さんとすれば、衰へたる日影の蚤(はや)くも舂(うすつ)きて蜩(ひぐらし)の啼(な)きしきる声一際(ひときわ)耳につき、読難き文字更に読難きに苦しむべし。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「葛(つた)の葉の向うよ。ほらほら、葉がガサガサ動いているわ。……」
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「都多(つた)の細江」は姫路から西南、現在の津田・細江あたりで、船場川(せんばがわ)の川口になっている。当時はなるべく陸近く舟行(しゅうこう)し、少し風が荒いと船を泊(と)めたので、こういう歌がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
風(かぜ)吹(ふ)けば浪(なみ)か立(た)たむと伺候(さもらひ)に都多(つた)の細江(ほそえ)に浦(うら)隠(がく)り居(を)り 〔巻六・九四五〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
故(かれ)ここに帝紀を撰録し、舊辭(くじ)を討覈(たうかく)して、僞を削り實を定め、後葉(のちのよ)に流(つた)へむと欲(おも)ふ
炉の火燃えつきんとすれども柴くべず、五十年の永き年月を潮風にのみ晒(さら)せし顔には赤き焔の影おぼつかなく漂(ただよ)えり。頬を連(つた)いてきらめくものは涙なるかも。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)