“舟行”の読み方と例文
読み方割合
しゅうこう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この淀川のきしをぬってすすむかいどうは舟行しゅうこうには便利だったであろうが蘆荻ろてきのおいしげる入り江や沼地が多くってくがじの旅にはふむきであったかも知れない。
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
都多つたの細江」は姫路から西南、現在の津田・細江あたりで、船場川せんばがわの川口になっている。当時はなるべく陸近く舟行しゅうこうし、少し風が荒いと船をめたので、こういう歌がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
終日ひねもす舟行しゅうこうなので、退屈もむりはないが、舟の中ほどで、博奕ばくちが始まっていたからである。たしか花街いろまちの神崎あたりで、どやどや割りこんで来た今時風いまどきふうな若雑人の一と組なのだ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)