“夤縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんえん57.1%
つて28.6%
いんねん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一切の夤縁いんえんを断切ッて無籍準死の人間となり、三界乞食さんがいこつじきの境涯で、情意のおもむくままに実誼無雑の余生を送る所存なのである。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
女が今の男に落籍ひかされてから、彼はすこしばかりの資本もとでをもらって、夤縁つてのあったこのS——町へ来て、植木に身を入れることになったのであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
これも花村からの夤縁いんねんで、取引することになり、抱えの公正証書を担保に、金を融通するので、勘定日には欠かさず背広姿で、春よしの二階へ現われるのだった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)