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夤縁
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いんえん
ふりがな文庫
“
夤縁
(
いんえん
)” の例文
一切の
夤縁
(
いんえん
)
を断切ッて無籍準死の人間となり、
三界乞食
(
さんがいこつじき
)
の境涯で、情意のおもむくままに実誼無雑の余生を送る所存なのである。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
葉子との郷里の
夤縁
(
いんえん
)
で庸三を頼って来たものだったが、詩の天才的才分は、庸三も認めないわけに行かなかった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
一は田沼濁政の後を承け、天下の民みな一新の政を望むの時に際し、他は文恭公太平の余沢に沈酔したるに際す。一は天下の衆望によりて
抽
(
ぬき
)
んでられ、他は
寵臣
(
ちょうしん
)
の
夤縁
(
いんえん
)
によりて
薦
(
すす
)
む。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
蓋
(
けだ
)
し人は生れながらにして理性を有し、希望を蓄へ、現在に甘んぜざる性質あるなり。社会の
夤縁
(
いんえん
)
に苦しめられず
真直
(
まつすぐ
)
に伸びたる小児は、本来の想世界に生長し、実世界を知らざる者なり。
厭世詩家と女性
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
夤
部首:⼣
14画
縁
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“夤”で始まる語句
夤
夤賓閣