“ついで”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツイデ
語句割合
77.8%
次手17.9%
1.6%
序手0.6%
便次0.4%
次第0.4%
次序0.2%
たより0.2%
伝手0.2%
前後0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お咲が下町へ買物に来たついでだと云って見廻って来た。みやげの菓子袋を前に置いていつもの通り蓑吉の小さい耳のほとりで挨拶した。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
基督教、共和政体、機械万能などを罵る次手ついでに、僕の支那服を着たるを見て、「洋服を着ないのは感心だ。只うらむらくは辮髪がない。」
北京日記抄 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「古論」は「篇のついで、斉魯論と同じからず」(同上)と言われる。よほど体裁の異なったものであったことは認めねばならぬ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「お手すきがございませんでしょうと、こちらへ序手ついでがありましたものですから。」
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
で、便次ついでに、朱絃舎の門弟といえば、浜子の箏の耽美者たんびしゃである、最も近しい仲の人たちばかりだった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
『婦人公論』を出た次第ついでにかって来る。あんまりゾッとしない。此那のなら単行本で出した方がどれ丈いいか分らない。
また、見る事のはかりとなるは功徳にて、恩惠めぐみ善心よきこゝろとより生る、次序ついでをたてゝ物の進むことかくの如し 一一二—一一四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
次序ついで任務つとめとをこゝにてわかち與ふる攝理、四方よもの聖徒達をしてしづかならしめしとき 一六—一八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
丁度いいたよりついでもないので与三兵衛重景や童の石童丸は舟の様子を知って居るからと舎人武里と三人許りつれて寿永三年三月十五日の夜のあけがた八島の館を
「いと易いことだ、持って行きねえ。沢山眠剤を持って行きねえ。伝手ついでに吹管を持って行きねえ。そうだ二三本持って行きねえ」
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
其の絵のたへなるをでて乞要こひもとむるもの一二前後ついでをあらそへば、只花鳥山水はふにまかせてあたへ、鯉魚りぎよの絵は一三あながちに惜しみて、人ごとたわぶれていふ。
「喜びついでにもう一ツ喜んで下さい。我輩今日一等進みました」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
次に山陽は仕宦と東役とを叙して其間に一の「ついで」の字を下し、「尋特召東邸」と云つてゐる。しかし仕宦と東役とは同年の事であつた。上に写し出した茶山の書がこれを証する。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)