“とりもち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鳥黐32.4%
取持23.5%
周旋11.8%
執持8.8%
媒介5.9%
斡旋5.9%
取用2.9%
接待2.9%
2.9%
2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あのお樂と來た日には大變さ。唯もうネツトリして、にかはでねつて、鳥黐とりもちでこねて、味噌で味を付けたやうだよ」
「あのお楽ときた日には大変さ。ただもうネットリして、にかわでねって、鳥黐とりもちでこねて、味噌で味を付けたようだよ」
お熊は下女のお久の取持とりもちで手代の忠七とうから起誓きしょうまでも取交している仲であった。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
中々の御馳走ごちそうが出る中に、如何いかにも不審な事には、お内儀かみさんが出て来て座敷に坐り込んでしきりに客の取持とりもちをすると
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
なま通人つうじんめらがあい周旋とりもちうかれ車座のまわりをよくする油さし商売はいやなりと
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
で、恋なればこそごとなき身を屈して平生ひごろの恩顧を思ふての美くしき姫を麿に周旋とりもちせいと荒尾先生に仰せられた。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
上役の人の家にしかるべき来客などのある時には、「お執持とりもちに森のおもう様をお願いするといい」といわれたくらいでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
しかも、そのは、ちょうど植木だな執持とりもち薬師様と袖を連ねた、ここの縁結びの地蔵様、実は延命地蔵尊の縁日で、西河岸で見初みそめて植木店で出来る、と云って
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『印度の炭山たんざんの旦那のお媒介とりもちですから、何卒どうぞ末長く白ツぱくれない様に……。』
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『印度の炭山の旦那のお媒介とりもちですから、何卒末長く白ツぱくれない樣に……』
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
酒と名のつくものなら、金鯛さけくらいにも酔う男。それが、屋根舟で、むやみと斡旋とりもちをしようというのだから、これには、なにかいわくがありそう。
随って商売上武家と交渉するには多才多芸な椿岳の斡旋とりもちを必要としたので、八面玲瓏れいろうの椿岳の才機は伊藤を助けて算盤玉以上に伊藤をもうけさしたのである。
幕府正議せいぎまるに御取用とりもちいこれ無く、夷秋いてきは縦横自在に御府内を跋扈ばっこ致し候えども、神国未だ地に墜ち申さず、上に聖天子あり、下に忠魂義魄ぎはく充々致し候えば、天下の事も余り御力落しこれ無きよう願い奉り候。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
いや全く今夜という今夜は、一方ならぬお接待とりもち、何とお礼申してよいやら、嘉門大満足の大恭悦
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
常磐津の師匠の三味線も済み、若衆役者の踊も済み、馳走も食い飽き酒も飲み飽き、一座駘然、陶然とした中を、なお酒を強いるべく、接待とりもちの村嬢や酌婦おんななどが、銚子を持って右往左往し、拒絶ことわる声、進める声、からかう声、笑う声、景気よさは何時いつまでも続いた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「下手な道中稼ぎなんぞするよりや、棒つ切の先へとりもちをつけの、子供と一しよに賽銭箱さいせんばこのびた銭でもくすねてゐりや好い。」
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そこでとりもちで獲った鴨を、近所の鳥屋から二羽買って来させることにした。
鴨猟 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)