“なかうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仲人55.1%
媒人8.2%
媒妁人8.2%
6.1%
媒介者4.1%
媒介4.1%
媒妁2.0%
𫥇人2.0%
冰人2.0%
媒氏2.0%
媒灼人2.0%
媒酌2.0%
媒酌人2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして仲人なかうどには先方の父親にもわたしにも等しく恩人である、市ヶ谷の先生御夫婦が立つて下さるといふのである。わたしは名誉に感じた。
愚かな父 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
媒人なかうどは三沢順民じゆんみんであらうか。少くも三沢氏が所謂橋渡をしたことは明である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
媒妁人なかうどに料理番を兼ねた平七は、朝の中から家内と一所にやつて來て、亥の子なぞには頓着なしに、盃事や御馳走の用意に忙しがつてゐた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
なかうどは梧陰清川安策であつた。「棠軒公私略」には「嘉永五年壬子十一月四日、養家に引移、整婚儀、名改良安、時府君在蓐」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
先刻さつき町から帰つてから、待てども/\兄が帰らぬ。母も叔母も何とも言つてくれぬだけ媒介者なかうどとの話の発落なりゆきが気にかかつた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
私もまるで御媒介なかうどの、大役を仰せ付かつたやうなもの。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
下げ今更一言の云譯いひわけもなければお早はこらへず進み出でイエ/\彼等は不義に相違さうゐなしと言へば大岡殿だまれ其方にはとはぬぞそれよりまづ其方たれ媒妁なかうどにて憑司の妻となりしぞと云れしかばおはやはグツとつまりヘイたれ媒妁なかうど
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
九助方へ遣せしは水呑村々役人共其方へ掛合てもらうけしと有が如何やと尋問らるゝに藤八ヘイ御意ぎよいの通り九助親類しんるゐ中周藏左次右衞門木祖きそ兵衞喜平次右衞門大八ぜん右衞門まご四郎八人の代として周藏喜平次の兩人媒妁なかうどとなり私しめひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
着せたるをとこ六個むたりかつがせ音羽へ至り路次口にまたせ置つゝ進入り昨日きのふれいのべたる上𫥇人なかうどを立て良辰よきひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うづむばかり又忠兵衞は忠相ぬしが活機くわつき明斷めいだんぼんならでいまあらためて婚姻こんいんむす𫥇人なかうどとまで成給はんと述給のべたまはるの有難さは是のみならず和吉お金も思ひがけなきお奉行のお聲掛りは一世のはれ巨萬きよまんの金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引取ひきとりき親類方へあづけき其所にて萬事支度を整へ吉日を撰んで婚姻を取結とりむすぶ可し光は天晴の者なれば此度は斯云かくいふ越前守冰人なかうどなりて取すれば早々婚姻を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
父母これを嘆きてひそかにはかるは、一九あはれよき人の女子むすめかほよきをめとりて二〇あはせなば、かれが身もおのづからをさまりなんとて、あまねく国中くになかをもとむるに、幸に媒氏なかうどありていふ。
このくすぐつたさを處女しよぢよだとすると、つら/\おもんみるに、媒灼人なかうどをいれた新枕にひまくらが、一種いつしゆの……などは、だれもかないであらうか、なあ、みゝづく。……
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御覽ごらん大概おほよそさつしられ如何いかきく此越前守このゑちぜんのかみ媒酌なかうどとなりやがて吉三郎にそはつかはすべし隨分ずゐぶん安堵あんどしてよとやはらかに言れければ吉三郎もそばよりお菊殿きくどの何故なにゆゑに明白に云給いひたまは御身おんみまでかくされては我等われら何時いつ御免おゆるし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大岡殿默止だまれなんぢには問ぬぞ其方は先名主惣左衞門が後家にありながら誰か媒妁なかうどにて九郎兵衞のつまにや成しやと申さるゝにおふかはシヤア/\としていへたれ媒酌人なかうどは御座なくと云に大岡殿大音だいおんにて大白痴たはけめ天有ば地あり乾坤けんこん和合陰陽いんやう合體がつたいして夫婦となる一夫一婦と雖も私しに結婚けつこんなすべからずしかるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)