“なかだち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
53.2%
媒介18.2%
媒妁9.1%
仲立7.8%
仲介3.9%
媒酌2.6%
媒人1.3%
媒氏1.3%
中立1.3%
仲裁1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うしてこの無邪気な少年の群を眺めるといふことが、既にもう丑松の身に取つては堪へがたい身の苦痛くるしみを感ずるなかだちとも成るので有る。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
小丘おかの下に、加之しかも向かい合って立っていることで、これが普通の仲でしたら、お互に寂しいのが媒介なかだちとなって却って親しくなるのですけれど
死の復讐 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
必ずと畳みかけてぬしからそもじへ口移しの酒が媒妁なかだちそれなりけりの寝乱れ髪を口さがないが習いの土地なれば小春はお染の母を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
立派な家庭の人として仲立なかだちして上げるべきはずなのに、それをせずに、こうして、いい気になって、娘ざかりをあだに過させ、今後とても、そういう希望を以て
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そなたはただ誠心せいしん誠意せいいひとかみとの仲介なかだちをすればそれでよい。今更いまさら我侭わがままもうしたとてなんにもならんぞ……。
玉虫 姉が媒酌なかだちして杯をさせましょう。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
、玄徳へ、嫁がすように、ひとつここで貴公は、その婚縁の媒人なかだちに、骨を折ってみられるがよい。——これは貴公の失敗をつぐない、また荊州を
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実は、皇叔こうしゅくの夫人甘氏には、逝去みまかられて、今ではお独りとのご事情をうけたまわり、ちと差出がましいが、媒人なかだちの労をとらしていただきたいと思うてこれへ来たわけです。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三一てきすべからねば、おそらくはうけがひ給はじ。媒氏なかだちの翁ゑみをつくりて、大人うしくだり給ふ事甚し。
三〇二しばの里に芝の庄司なるものあり。女子むすめ一人もてりしを、三〇三大内おほうち三〇四采女うねめにまゐらせてありしが、此の度いとま申し給はり、此の豊雄をむこがねにとて、媒氏なかだちをもて大宅おほやもとへいひるる。
中立なかだちが、腰にさしたるすだれ柳、枝折り揃へて休み中立、/\。
「そうだ。将軍家に、和議の仲裁なかだちをいたすように、それとなく、書中したためてはあるが、そちの口からも……。よいか」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)