仲介なかだち)” の例文
事実きょうは、お市の代わりにお針頭になる、おしんという女が、人の仲介なかだちで目見得にくることになっている。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そなたはただ誠心せいしん誠意せいいひとかみとの仲介なかだちをすればそれでよい。今更いまさら我侭わがままもうしたとてなんにもならんぞ……。
命婦は宮の御煩悶はんもんをよく知っていて、それだけ告げるのが恋の仲介なかだちをした者の義務だと思った。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
両替が本業なのだが、貸し借りの仲介なかだち貸金かしきんの取り立て、あたらしく稼業しょうばいをはじめるものに資本もとでの融通をしたり、その他、地所家作の口ききなど、金のことなら、頼まれれば、どんなはなしにも立つ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)