なかうど)” の例文
おまへの妹は黄昏色たそがれいろの髮を垂れて、水のほとりに愁へてゐる、亂倫らんりんまじはりを敢てするおまへたち、なんぞ願があるのかい、なかうどをして上げようか。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
なかうどは梧陰清川安策であつた。「棠軒公私略」には「嘉永五年壬子十一月四日、養家に引移、整婚儀、名改良安、時府君在蓐」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
婚姻何ぞ其人のために喜ぶべけむや。祝すべけむや。めでたからむや。しかもなかうどはいふめでたしと、舅姑はいふめでたしと、親類はいふめでたしと、朋友はいふめでたしと、そも何の意ぞ。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)