“ばいしやくにん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
媒妁人66.7%
媒酌人33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
媒妁人ばいしやくにんたゞさけんでさわいだだけであつた。おしなもなくをんなんだ。それがおつぎであつた。季節きせつくれつまつたいそがしいときであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
彼女は奉天の一旅館の娘だつたが、今から十七八年前、媒妁人ばいしやくにんなしで合意上の結婚をした。亭主は元来機械屋で、大陸育ちで大酒をのむたちの男。
老残 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
外聞げえぶんさらしやがつて」と卯平うへいおこつたがそれがためこと容易よういはこばれた。勘次かんじ婿むこつたのである。簡單かんたんしきおこなはれた。にはか媒妁人ばいしやくにんさだめられたものが一人ひとり勘次かんじれてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
此頃父が九州からの帰途で、伊藤侯と同車したとやらで、侯爵が媒酌人ばいしやくにんになられるからと、父が申すのです、まア何と言ふけがらはしいことでせう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
近頃、奥様の御容子ごようすが、何分どうも不審なので御座いますよ、先日旦那様が御帰京おかへりになりました晩、伊藤侯がはからずも媒酌人ばいしやくにんつて下ださるからとのお話で
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
其れも余り軽蔑けいべつした仕方と思つたからこそ、君を媒酌人ばいしやくにんと云ふことに頼んだのだ、最早もう彼此かれこれ半歳はんとしにもなるぞ、同僚などから何時式を挙げると聞かれるので、其の都度つど
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)