媒酌人ばいしやくにん)” の例文
此頃父が九州からの帰途で、伊藤侯と同車したとやらで、侯爵が媒酌人ばいしやくにんになられるからと、父が申すのです、まア何と言ふけがらはしいことでせう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
近頃、奥様の御容子ごようすが、何分どうも不審なので御座いますよ、先日旦那様が御帰京おかへりになりました晩、伊藤侯がはからずも媒酌人ばいしやくにんつて下ださるからとのお話で
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
其れも余り軽蔑けいべつした仕方と思つたからこそ、君を媒酌人ばいしやくにんと云ふことに頼んだのだ、最早もう彼此かれこれ半歳はんとしにもなるぞ、同僚などから何時式を挙げると聞かれるので、其の都度つど
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)