蛤蜊こうり)” の例文
わらじを着けて花枝をたずさえ、舟揖しゅうしゅうをうかべて蛤蜊こうりをひろう。このとき也、風雅君子、東走西奔、遊観にいとまあらずとす。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
即ち仏堂をこぼち、学校をおこし、瘠土せきどを開拓して膏腴こうゆの地となし、暗礁を除いて航路を開き、農兵を置き、薬草を植え、蜜蜂を飼い、蛤蜊こうりを養殖するなど
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
○汐干狩の楽地として、春末夏初の風のどかに天暖かなる頃、あるいは蛤蜊こうり爪紅つまくれないの手にるあり、あるいはもりを手にして牛尾魚こち比目魚ひらめを突かんとするもあるところなり。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)