“こおり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
52.3%
34.1%
桑折4.5%
2.3%
氷塊2.3%
1.1%
小折1.1%
1.1%
氷水1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、あるときは、この氷山ひょうざんが、まるで蒸気機関じょうききかんのついているこおりふねのように、おそろしい速力そくりょくで、まえはしってゆくこともありました。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大岡越前守の手の紀州調べの使つかいとして、同心平田三五郎ひらたさんごろうほか一人の者が、平沢村へきた。そして、第一番に、こおり奉行の所へくると
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「十年二月、国老として、自分、古内志摩。目付役今村善太夫、桑折こおり甚右衛門、横山弥次右衛門、荒井三郎右衛門ら寄り合い、故里見十左衛門の跡目について相談した」
として冬、川をわたるがごとく、ゆうとして四隣をおそるるがごとく、げんとしてそれ客のごとく、かんとしてこおりのまさにけんとするがごとく、とんとしてそれぼくのごとく、こうとしてそれ谷のごとく
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
附添の女と私達とは、三人かわるがわる起きて、夜の廊下を通って、看護婦室の先の方まで氷塊こおりきに行っては帰って来て、お房の頭を冷した。そして、交代に眠った。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
南はその夜、こおりのように冷たい新人と枕席まくらを共にした。南は望んでいた情調を味わうことができなかった。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
幾たび目かの、木曾川きそがわをわたり、翌日、二宮山にのみやざんに出て、敵情を偵察ていさつし、転じて、二十八日には、小折こおり附近の敵の散兵を掃討そうとうし、附近を、火攻めにして、ひっ返した。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
横浜へ来てから、さんざん着きってしまった子供の衣類や、古片ふるぎれ我楽多がらくたのような物がまたこおりも二タ梱も殖えた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
少し行くと、氷水こおり店があった。硝子のすだれが凉しい音をたてゝ揺れていた。小さい築山におもちゃの噴水が夢のように、水をはね上げていた。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)