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凍
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かじか
ふりがな文庫
“
凍
(
かじか
)” の例文
笹村の寒さに
凍
(
かじか
)
んだ体には、少しばかり飲んだ酒がじきにまわった。そして刺身や椀のなかを突ッつきちらしたが、どれも
咽喉
(
のど
)
へ通らなかった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
『いや、もう
屋外
(
そと
)
は寒いの寒くないのツて、手も何も
凍
(
かじか
)
んで了ふ——今夜のやうに
酷烈
(
きび
)
しいことは
今歳
(
ことし
)
になつて始めてだ。どうだ、君、是通りだ。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
赤く
凍
(
かじか
)
んだ手で、
濡雑巾
(
ぬれぞうきん
)
を
絞
(
しぼ
)
りながら、例のごとく
柔和
(
やさ
)
しいにこやかな顔をして
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
凍
(
かじか
)
んだ両手をぶるぶると唇へ押当てて、
貧乏揺
(
びんぼうゆる
)
ぎを
忙
(
せわ
)
しくしながら
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
凍
(
かじか
)
む手に竹箒を。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
▼ もっと見る
昨日まで
凍
(
かじか
)
んだ
恰好
(
かっこう
)
で着替えをもって歩いていた近所のチビが、いつの間にか一人前の
姐
(
ねえ
)
さんになりすまし、あんなのがと思うようなしっちゃか
面子
(
めんこ
)
が
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
赤
(
あか
)
く
凍
(
かじか
)
んだ
手
(
て
)
で、
濡雜巾
(
ぬれざふきん
)
を
絞
(
しぼ
)
りながら、
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
柔和
(
やさ
)
しいにこやかな
顏
(
かほ
)
をして
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お作は机に
肱
(
ひじ
)
を突いて、うっとりと広い新開の町を
眺
(
なが
)
めた。
淡
(
うす
)
い冬の日は折々曇って、寂しい影が一体に
行
(
ゆ
)
き
遍
(
わた
)
っていた。
凍
(
かじか
)
んだような人の姿が夢のように、
往来
(
ゆきき
)
している。お作の目は
潤
(
うる
)
んでいた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
凍
常用漢字
中学
部首:⼎
10画
“凍”を含む語句
凍死
冷凍
凍結
凍傷
凍雪
下凍
凍豆腐
夕凍
凍土
凝凍
凍着
凍原
朝凍
凍上
凍蝶
凍天
上凍
冷凍球
凍雲
霜凍
...