“川風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かはかぜ50.0%
かわかぜ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去年(きよねん)の夏頃(なつごろ)から此(こ)の稼場(かせぎば)に姿(すがた)を見(み)せ初(はじ)め、川風(かはかぜ)の身(み)に浸(し)む秋(あき)も早(はや)く過(す)ぎ、手袋(てぶくろ)した手先(てさき)も凍(こゞえ)るやうな冬(ふゆ)になつても毎夜(まいよ)休(やす)まずに出(で)て来(く)るので、今(いま)では女供(をんなども)の中(なか)でも一番(ばん)古顔(ふるがほ)になつてゐる。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風、永井壮吉(著)
腹立(はらだ)たし氣(げ)な顏(かほ)をしたものや、ベソを掻(か)いたものや、怖(こは)さうにおど/\したものなぞが、前後(ぜんご)してぞろ/\と舟(ふね)から陸(をか)へ上(あが)つた。母(はゝ)に抱(だ)かれた嬰兒(あかご)の泣(な)く聲(こゑ)は、殊(こと)に哀(あは)れな響(ひゞき)を川風(かはかぜ)に傳(つた)へた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
鬼(おに)七と呼ばれてはいるが、名前(なまえ)とはまったく違(ちが)った、すっきりとした男前(おとこまえ)の、結(ゆ)いたての髷(まげ)を川風(かわかぜ)に吹(ふ)かせた格好(かっこう)は、如何(いか)にも颯爽(さっそう)としていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
去年の夏頃からこの稼場(かせぎば)に姿を見せ初め、川風(かわかぜ)の身に浸む秋も早く過ぎ、手袋した手先も凍(こごえ)るような冬になっても毎夜休まずに出て来るので、今では女供の中でも一番古顔になっている。
吾妻橋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)