川風かわかぜ)” の例文
おに七と呼ばれてはいるが、名前なまえとはまったくちがった、すっきりとした男前おとこまえの、いたてのまげ川風かわかぜかせた格好かっこうは、如何いかにも颯爽さっそうとしていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
去年の夏頃からこの稼場かせぎばに姿を見せ初め、川風かわかぜの身に浸む秋も早く過ぎ、手袋した手先もこごえるような冬になっても毎夜休まずに出て来るので、今では女供の中でも一番古顔になっている。
吾妻橋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
川風かわかぜ