宥恕ゆるし)” の例文
ベルナアルさんは、宥恕ゆるしを乞うような哀れな眼つきで院長の顔を振り仰ぐと、またしょんぼりと顎を胸につけてしまった。
葡萄蔓の束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ただすと、源三はじゅつなさそうに、かつは憐愍あわれみ宥恕ゆるしとをうようなかおをしてかすか点頭うなずいた。源三の腹の中はかくしきれなくなって、ここに至ってその継子根性ままここんじょう本相ほんしょうを現してしまった。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)