“しようぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悚然45.5%
悄然27.3%
忩然9.1%
生前9.1%
竦然9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのあした横雲白よこぐもしろ明方あけがたの空に半輪の残月を懸けたり。一番列車を取らんと上野に向ふくるまの上なる貫一は、この暁の眺矚ながめうたれて、覚えず悚然しようぜんたる者ありき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
悄然しようぜんとしておもてを挙げざる男、その陰に半ば身を潜めたる女、貫一は両個ふたりの姿をみまはしつつ、彼の答を待てり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
官符をかしこみ、忩然しようぜんとして道に上り、祗候しこうするの間、仰せ奉りて云はく、将門之事、既に恩沢にうるほひぬ。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かくおもへる貫一は生前しようぜん誼深よしみふかかりし夫婦の死を歎きて、この永きわかれ遣方やるかたも無く悲み惜むなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)