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心淋
読み方 | 割合 |
こゝろさび | 66.7% |
うらさび | 33.3% |
少年は
瞼をこすりつゝ、
悄然と
艇の
中を
見廻した。
誰でも
左樣だが
非常な
變動の
後、
暫時夢に
落ちて、
再び
醒めた
時程、
心淋しいものはないのである。
夫れは
少しも
心に
止まらねども
美登利が
素振のくり
返されて
正太は
例の
歌も
出ず、
大路の
往來の
夥たゞしきさへ
心淋しければ
賑やかなりとも
思はれず、
火ともし
頃より
筆やが
店に
轉がりて
嶮しい海岸の
断崖をがたがた走る軽便鉄道や、
出水の跡の
心淋しい水田、松原などを通る電車汽車の
鈍いのにじれじれしながら、
手繰りつけるように家へ着いたのであった。