心淋こゝろさび)” の例文
少年せうねんまぶたをこすりつゝ、悄然しようぜんていなか見廻みまわした。たれでも左樣さうだが非常ひじやう變動へんどうあと暫時しばしゆめちて、ふたゝめざめたときほど心淋こゝろさびしいものはないのである。
れはすこしもこゝろまらねども美登利みどり素振そぶりのくりかへされて正太しようたれいうたず、大路おほぢ往來ゆきゝおびたゞしきさへ心淋こゝろさびしければにぎやかなりともおもはれず、ともしごろよりふでやがみせころがりて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)