“一八”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちはつ85.7%
いっぱち14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一八いちはつの屋根に鶏鳴きて雨を帯びたる風山田に青く、車中には御殿場より乗りし爺がげたる鈴虫なくなど、海抜幾百尺の静かさ淋しささま/″\に嬉しく
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そのひとつらの土塀の上へ、いつかまたしとしと糠雨こぬかあめがふりだしていた。ところどころ崩れた土塀の破れから、おそい一八いちはつが花ひらいて、深むらさきに濡れていた。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
不断一八いっぱちに茶の湯のお合手にいらっしゃった、山のお前様、尼様の、清心様がね、あの方はね、平時いつもはお前様、八十にもなっていてさ、山から下駄穿げたばきでしゃんしゃんと下りていらっしゃるのに
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)