一八いちはつ)” の例文
一八いちはつの屋根に鶏鳴きて雨を帯びたる風山田に青く、車中には御殿場より乗りし爺がげたる鈴虫なくなど、海抜幾百尺の静かさ淋しささま/″\に嬉しく
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そのひとつらの土塀の上へ、いつかまたしとしと糠雨こぬかあめがふりだしていた。ところどころ崩れた土塀の破れから、おそい一八いちはつが花ひらいて、深むらさきに濡れていた。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
戸塚の駅の辺りで屋根の上に一八いちはつの花がさいているのを珍しく眺めた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
蛍はれて、若山が上のひさしに生えた一八いちはつの中にかろく留まった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一八いちはつやしゃが父に似てしゃがの花
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
一八いちはつやしやが父に似てしやがの花
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)