つづ)” の例文
新字:
が、中根なかね營庭えいていかがや眞晝まひる太陽たいやうまぶしさうに、相變あひかはらずひらべつたい、愚鈍ぐどんかほ軍曹ぐんそうはうけながらにやにやわらひをつづけてゐた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
これと同時に、自分と添寢をしてゐたお春も同じく怖い夢にでもおそはれたらしく、急に火の付くやうに泣き出して、「ふみが來た。ふみが來た。」とつづけて叫んだ。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
けれども勿論もちろんおだやかな日和ひよりばかりはつづきません、ある時はからすが來て折角せつかくえかけたその芽をついばみ、ある時は恐ろしいあらしがあれて、根柢こんていから何ももをくつがへしてしまひます。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
りようもんをばくゞりるに正太しようたかねてもあそびに來馴きなれてのみ遠慮ゑんりよいへにもあらねば、あとよりつづいて縁先ゑんさきからそつとあがるを、母親はゝおやるより、おゝ正太しようたさんくださつた
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ほのほなゝめにさうしてかたむきつゝ、群集ぐんしふみゝには疾風しつぷうひゞきうばつて轟々ぐわう/\つづいた。おと疾風しつぷう抵抗ていこうしてちからたくましくしようとするほのほふか木材もくざい心部しんぶにまで確乎しつかつめけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
余はコロボツクルは一片の木切れにほそぼうの先をし當て、あたかも石錐を以て土器にあな穿うがつが如き運動をあたへ、引きつづきたる摩擦の結果けつくわとして熱を得煙を得、終に火を得たるならんと考ふ。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
つづいて丸邇わにおみクチコを遣して、御歌をお送りになりました。
あぢ素氣そつけもないことをツて、二人はまただまツてつづける。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかし、みんなやつてるな‥‥と、つづいて周圍しうゐ見廻みまはしたときわたし夜行軍やかうぐん可笑をかしさとみじめさをかんじてつぶやいた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
岸邊きしべまるくかたまつてゐた兵士へいし集團しふだんはあわててした。わたしもそれにつづいた。そして、途切とぎれに小隊せうたいあとつてやうやくもとの隊伍たいごかへつた。はげしい息切いきぎれがした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)