つむ)” の例文
思い/\て夜を明し藻西太郎は確に無罪なりと思いつむるに至りしかど又ひるがえりて目科の細君が言たる所を考え見れば
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
女は小羊をねらわしの如くに、影とは知りながらまたたきもせず鏡のうちつむる。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さしつむしゃくおさえて御顔打守うちまもりしに、のびやかなる御気象、とがだてもし玉わざるのみか何の苦もなくさらりとらちあき、重々の御恩にのうて余る甲斐かいなき身、せめて肩め脚さすれとでも僕使つかい玉わばまだしも
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)