“りこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悧巧29.1%
怜悧28.7%
利口10.7%
悧口9.6%
利巧6.9%
履行6.1%
2.7%
李広1.1%
悧怜0.8%
聡明0.8%
怜俐0.4%
悧好0.4%
利根0.4%
利発0.4%
多智0.4%
巧者0.4%
悧恰0.4%
悧発0.4%
賢明0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
悪く云えば小生意気なこの鼻先の笑い方が彼女の癖ではありましたけれど、それがかえって私の眼には大へん悧巧りこうそうに見えたものです。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
茂「お前は俄かに怜悧りこうに成ったの、年がかなくって頑是がんぜが無くっても、己が馬鹿気て見えるよ、ハアー衆人みんなに笑われるも無理は無い」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
こんなことをっておしゃべりをしていくうちに、くらげはいったいあまり利口りこうでもないくせにおしゃべりなおさかなでしたから、ついだまっていられなくなって
くらげのお使い (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
手をはぶくことに悧口りこうになることは、出来を愚かにしてしまいます。山中の漆器は余りにも安ものを心掛けた傾きがあります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「あいつもずるいがあっしも利巧りこうじゃあねえ、かたちからするとこっちが乗り出した恰好で、あいつの云い草じゃねえが、まったくなっちゃあいません」
柴田側でも、その際、秀吉から付せられた条件を履行りこうして、秀吉の希望による勝家の養子——柴田勝豊をそれへ入れることにした。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして珏がだんだん大きくなったところで、容貌かおかたちが人にすぐれているうえに、りこうで文章が上手であったから、玉はますますそれを可愛がった。そしていつもいった。
阿英 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
李広りこうの後裔だということだね」
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
悧怜りこうな人には、もっと高尚な教えを説いて聞かせてるんだ……こういうことを二人の耳へ入れたものがあったからたまらない、二人がムキになっておこって、法然様のところまで詰問きつもんに出かけ
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
二人のうちでもフイフイっていうのは、まだ十七か八の初々ういういしい聡明りこうそうなをした、スンナリとした小娘でしたが、あっしに色目を使いはじめたのはドウヤラ此娘こいつの方が先だったらしいんです。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「本当に笑談じょうだんじゃない」と云った小林はひょいと眼を上げて津田の顔を見た。津田はふと気がついた。しかし相手に何か考えがあるんだなと悟った彼は、あまりに怜俐りこう過ぎた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わたしの判断を云いましょうか。延子さんはああいう怜俐りこうかただから、もうきっと感づいているにちがいないと思うのよ。何、みんな判るはずもないし、またみんな判っちゃこっちが困るんです。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「この髪結さんは手真似で何でも話す。今東京から御客さんが来たそうだが、と言って私に話して聞かせるところだ——おしだが、悧好りこうなものだぞい」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「話してるなんて……」と言って、お雪は子供の顔を眺めて、「ああ、もっと悧好りこうな女に生れて来れば好かった。私も……私も……この次に生れ変って来たら……」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
板倉も利根りこうだから、そんなことを色にも出しはしないが、あれ迄の冒険をしてうちを助けてくれたのは、多分単純な旧主人への恩返しや忠義ばかりではないであろう
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「そうかいなあ、口をきかすと、ほんまに利根りこうそうに見えるけど」
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
号室ごうしつだい番目ばんめは、元来もと郵便局ゆうびんきょくとやらにつとめたおとこで、いような、すこ狡猾ずるいような、ひくい、せたブロンジンの、利発りこうらしい瞭然はっきりとした愉快ゆかい眼付めつき
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「君よりは少しばかり多智りこうな積りでいたが。」
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
してみれば共犯ぐるに相違ない。それならここはわざと無難に落してやって、跡をけて大きな網を被せるほうが巧者りこうだと考え付いて、三次、静かに男の後姿を凝視みつめていた。
世の中を狂歌にかくれて、自恣じしして居るこの悧恰りこうな幕府の小官吏は、秋成に対しては、真面目まじめな思ひやり深い眼でときどき見た。それで彼も、生き負けるにしろさう口惜くやしい念は起さなかつた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
そぼうな扮装なりの、髪はぼうぼうと脂気の無い、その癖、眉の美しい、悧発りこうそうな眼付の、何処にも憎い処の無い人でした。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
芸者を連れて松囃子ドンタクに出る事ぐらいにしといて下さい。もっともこれは私共の若い時代じぶんの事で、今は若い者が学校に行きますお蔭で皆、賢明りこうになりましたけに、そげな馬鹿はアトカタもうなりました。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)