“怜俐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
りこう50.0%
れいり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「本当に笑談じょうだんじゃない」と云った小林はひょいと眼を上げて津田の顔を見た。津田はふと気がついた。しかし相手に何か考えがあるんだなと悟った彼は、あまりに怜俐りこう過ぎた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わたしの判断を云いましょうか。延子さんはああいう怜俐りこうかただから、もうきっと感づいているにちがいないと思うのよ。何、みんな判るはずもないし、またみんな判っちゃこっちが困るんです。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その点で彼女が腹の中でいかに彼に対する責任を感じているかは、怜俐れいりな津田の見逃みのがすところでなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
怜俐れいりな性分に似合わず夫人対お延の関係は津田によくみ込めていなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)