をぢ)” の例文
かくても始末は善しと謂ふかと、をぢ打蹙うちひそむべきをひてへたるやうのゑみもらせば、満枝はその言了いひをはせしを喜べるやうに笑ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「何も今更あやまることは無いよ。一体今度の事はをぢさんをばさんの意から出たのか、又はお前さんも得心であるのか、それを聞けばいのだから」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それで僕は考へたのだ、これは一方にはをぢさんが僕を説いて、お前さんの方はをばさんが説得しやうと云ふので、無理に此処ここへ連出したに違無い。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)