“じい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
61.8%
祖父27.5%
老爺3.2%
侍医1.9%
示威1.9%
字彙1.2%
辞彙0.7%
0.2%
次位0.2%
0.2%
老僕0.2%
老夫0.2%
老父0.2%
自恂0.2%
芭蕉0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……で、寸時なとお顔を見せて上げていただけたらと、じいの左近も申しますゆえ、差出がましいことながら、こうお願いにさんじました
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は狐仙こせんだよ。百年前、お前さんのお祖父じいさんに可愛がられてたが、お祖父さんがくなったので、私もとうとう身を隠してしまった。
王成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「おお、六助老爺じいさんか。べらぼうに寒いじゃねえか。今夜はよんどころなしに本所まで行って来たんだが、おめえも毎晩よく稼ぐね」
半七捕物帳:37 松茸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「僕は侍医じいの役目として」と、ルーシンは答えた。——「その女王をいさめますな。お客どころでない非常時に、舞踏会なんか催さないようにね。……」
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
「ダヴィッド同盟舞曲集(作品六)」は、「謝肉祭」ほど多彩な面白さはないが、クララに対するシューマンの情熱とも言い、理想主義的なシューマンの俗衆への示威じいとも解される。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
図書館には沙翁さおう全集があった。ポルグレーヴの経済字彙じいがあった。余の著書も二三冊あった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時十六になったばかりの香折の美しさは、大衆文芸のあらゆる辞彙じいを動員しても追い付くことではありません。
ちよとはなし、神の云うこと聞いて呉れ、悪しきの事は云わんでな、この世のじいてんとをかたどりて、夫婦を拵えきたるでな、これはこの世の始だし。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
博士の自主的研究は独得なる発展をげ、今世界中で一等科学の進んだアメリカや、次位じいのドイツなどにくらべると、少くとも四五十年先に進んでいると、或る学者が高く評価している。
失望落胆らくたんに沈んでいる時にも、もしこれがソクラテスじいさんであったら、この一刹那いっせつな如何いかに処するであろう、と振返って、しずか焦立いらだつ精神をしずめてみると
ソクラテス (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
だん/\聞けば腹アでかくなって赤児ねゝこが出来てみれば、奉公は出来ねえ、そんならばとって男を誘い出して、済みませんから老僕じいや詫言をしてくんろってよ、どうかまアね、本当にいおさむれえだよ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
老夫じいや、世話を焼かすねえ。堪忍しておくれ、よう、老夫や。」
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
モ一人ほかに知ってるものがあるそうで、始終母様がいってお聞かせの、それはあすこに置物のようにかしこまっている、あの猿——あの猿のもとの飼主であった——老父じいさんの猿廻さるまわしだといいます。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じぶんひそかに行った自恂じいの行為を、いっしょに宿にいた友人が、下宿の者や、附近の者にふれ歩いたと思いだして、それから皆の顔に嘲笑が見えだし、その友人と大喧嘩をした結句あげく素人しろうと下宿へ往ったが
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
芭蕉じいさん……性的に少し怪しい。……
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)