“ぢい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
61.2%
祖父30.6%
老爺5.9%
1.2%
老父1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まるでおぢいさんが穏かに孫を訓すやうな態度なので、三人とも『まづまづ退校は免れたな』と思つて、漸く安らかな気持になつていつた。
浜尾新先生 (新字旧仮名) / 辰野隆(著)
祖父ぢいさまが恋をしてゐるさうだ。本当かどうか、訊いてみようぢやないか」「本当だつたら、老の慰めに叶へさせてあげようぢやないか」
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
「おい! 万作さん!」と大きな声で呼んだものがあるので万作は吃驚びつくりしてを開けてみると、そこに白いひげを長くのばした老爺ぢいさんが真白まつしろい着物を着て立つてゐました。
蚊帳の釣手 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
『あしきをはらうて、救けたまへ、天理王のみこと。……この世のぢいと、天とをかたどりて、夫婦をこしらへきたるでな。これはこの世のはじめだし。……一列すまして甘露台。』
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
あのさる—あのさるもと飼主かひぬしであつた—老父ぢいさんの猿廻さるまはしだといひます。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)