蚊帳の釣手かやのつりて
万作は十二歳になりました。けれども馬鹿だから字を書く事も本を読む事も出来ません。数の勘定もやつと一から十二までしか知らないのでした。 「おい万作!お前は幾歳になつた。」と問ひますと「十二です!」と元気よく答へますが、其時「来年は何歳になる? …
作品に特徴的な語句
老爺ぢい おほ づつ おつ かかは じつ ぢい 武士さむらひ にはか 真白まつしろ みん わし かしこま 呆然ばうぜん 昼飯ひるはん たち 喧嘩けんくわ つる 辛抱しんばう 一寸ちよつと 吃驚びつくり まう 頂戴ちやうだい のば あて ねむ のぞ ぴき あか にしき だま ふもと ひげ 高低たかひく 馬鹿ばか 餞別せんべつ ころ すみ ひも 釣手つりて ひど もら 蚊帳かや なか すわ 万作まんさく 両親ふたおや 人達ひとたち 仙人せんにん 何卒どうぞ 何歳いくつ わか 叮嚀ていねい ただ うな 商人あきんど やかま じい うれ よろ うち 山路やまみち 幾歳いくつ くら 御尋おたづ しばら とち 泥棒どろぼう 火鉢ひばち くす