字彙じい)” の例文
或る時尋ねると、ごくほそ真書しんかきで精々せっせと写し物をしているので、何を写しているかと訊くと、その頃地学雑誌に連掲中の「鉱物字彙じい」であった。
鴎外博士の追憶 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
図書館には沙翁さおう全集があった。ポルグレーヴの経済字彙じいがあった。余の著書も二三冊あった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかれども百年後の今日に至りこの語を襲用するもの続々としてでんか、蕪村の造語はつい字彙じい中の一隅を占むるの時あらんも測りがたし。英雄の事業時にかくの如き者あり。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あの英和字彙じいがあるならお貸し遊ばしてちょうだい。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
しかれども百年後の今日に至りこの語を襲用するもの続々として出でんか、蕪村の造語はついに字彙じい中の一隅を占むるの時あらんも測りがたし。英雄の事業時にかくのごときものあり。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)