“字名”の読み方と例文
読み方割合
あざな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ずいぶん古いものらしく、辻堂という字名あざなもそこから出たということであるが、二人はその蔭へ入って、風を除けながら待った。
風流太平記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
かくして法師丸は父の字名あざなの一字をもらって河内介輝勝かわちのすけてるかつと名のり、同じ年の夏には一閑斎に従って箕作城みづくりじょうの城攻めに加わり、早くも初陣ういじんの功を立てた。
裏門を過ぎると、すこし田圃たんぼがあって、そのまわりに黄いろい粗壁あらかべの農家が数軒かたまっている。それが五条ごじょうという床しい字名あざなの残っている小さな部落だ。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)