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らうじん
ふりがな文庫
“
老人
(
らうじん
)” の例文
此書
(
このしよ
)
全部
(
ぜんぶ
)
六巻、
牧之老人
(
ぼくしらうじん
)
が
眠
(
ねふり
)
を
駆
(
かる
)
の
漫筆
(
まんひつ
)
、
梓
(
あづさ
)
を
俟
(
また
)
ざるの
稿本
(
かうほん
)
なり。
故
(
ゆゑ
)
に
走墨乱写
(
そうぼくらんしや
)
し、
図
(
づ
)
も
亦
(
また
)
艸画
(
さうぐわ
)
なり。
老人
(
らうじん
)
余
(
よ
)
に
示
(
しめ
)
して
校訂
(
かうてい
)
を
乞
(
こ
)
ふ。
北越雪譜:05 北越雪譜二編凡例
(新字旧仮名)
/
山東京山
(著)
此書
(
このしよ
)
全部
(
ぜんぶ
)
六巻、
牧之老人
(
ぼくしらうじん
)
が
眠
(
ねふり
)
を
駆
(
かる
)
の
漫筆
(
まんひつ
)
、
梓
(
あづさ
)
を
俟
(
また
)
ざるの
稿本
(
かうほん
)
なり。
故
(
ゆゑ
)
に
走墨乱写
(
そうぼくらんしや
)
し、
図
(
づ
)
も
亦
(
また
)
艸画
(
さうぐわ
)
なり。
老人
(
らうじん
)
余
(
よ
)
に
示
(
しめ
)
して
校訂
(
かうてい
)
を
乞
(
こ
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
郡奉行へ相談の上
見知人
(
みしりにん
)
の爲江戸表へ
連行
(
つれゆく
)
事と定めけれど
老人
(
らうじん
)
なれば
途中
(
とちう
)
覺束
(
おぼつか
)
なしと甚左衞門をも
見知人
(
みしりにん
)
に出府致す樣申渡し直に
先觸
(
さきぶれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
惡
(
わる
)
く
言
(
い
)
へば
傲慢
(
がうまん
)
な、
下手
(
へた
)
が
畫
(
ゑ
)
に
描
(
か
)
いた、
奧州
(
あうしう
)
めぐりの
水戸
(
みと
)
の
黄門
(
くわうもん
)
と
言
(
い
)
つた、
鼻
(
はな
)
の
隆
(
たか
)
い、
髯
(
ひげ
)
の
白
(
しろ
)
い、
早
(
は
)
や七十ばかりの
老人
(
らうじん
)
でした。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
頸筋
(
くびすぢ
)
は
豚
(
ぶた
)
に
似
(
に
)
て
聲
(
こゑ
)
までが
其
(
それ
)
らしい
老人
(
らうじん
)
は
辨當
(
べんたう
)
をむしやつき、
少
(
すこ
)
し
上方辯
(
かみがたべん
)
を
混
(
ま
)
ぜた五十
幾歳位
(
いくさいぐらゐ
)
の
老婦人
(
らうふじん
)
はすしを
頬張
(
ほゝば
)
りはじめた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
モン長 なう、
情
(
なさけ
)
なや、
我君
(
わがきみ
)
!
我子
(
わがこ
)
の
追放
(
つゐはう
)
を
歎悲
(
なげき
)
の
餘
(
あま
)
りに
衰
(
おとろ
)
へて、
妻
(
つま
)
は
昨夜
(
やぜん
)
相果
(
あひはて
)
ました。
尚
(
なほ
)
此上
(
このうへ
)
にも
老人
(
らうじん
)
をさいなむは
如何
(
いか
)
なる
不幸
(
ふかう
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
僕は
老人
(
らうじん
)
に導かれて千八百八十八年に
巴里
(
パリイ
)
で
歿
(
な
)
くなつた全権大使ナホノブ、サメジマ君の墓を
料
(
はか
)
らずも一
拝
(
ぱい
)
した。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
この
爺
(
ぢい
)
やの
大
(
おほ
)
きな
手
(
て
)
は
寒
(
さむ
)
くなると、
皸
(
あかぎれ
)
が
切
(
き
)
れて、まるで
膏藥
(
かうやく
)
だらけのザラ/\とした
手
(
て
)
をして
居
(
ゐ
)
ましたが、でもその
心
(
こゝろ
)
は
正直
(
しやうぢき
)
な、そして
優
(
やさ
)
しい
老人
(
らうじん
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其
(
それ
)
に
續
(
つゞ
)
いては
小體
(
こがら
)
な、
元氣
(
げんき
)
な、
※鬚
(
あごひげ
)
の
尖
(
とが
)
つた、
髮
(
かみ
)
の
黒
(
くろ
)
いネグル
人
(
じん
)
のやうに
縮
(
ちゞ
)
れた、
些
(
すこ
)
しも
落着
(
おちつ
)
かぬ
老人
(
らうじん
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
こんな
會話
(
くわいわ
)
が
老夫婦
(
らうふうふ
)
の
間
(
あひだ
)
に
取
(
と
)
り
換
(
か
)
はされたのは、
宗助
(
そうすけ
)
が
出京
(
しゆつきやう
)
して
以來
(
いらい
)
一
度
(
ど
)
や二
度
(
ど
)
ではなかつた。
實際
(
じつさい
)
彼
(
かれ
)
は
叔父
(
をぢ
)
の
所
(
ところ
)
へ
來
(
く
)
ると、
老人
(
らうじん
)
の
眼
(
め
)
に
映
(
うつ
)
る
通
(
とほ
)
りの
人間
(
にんげん
)
に
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
恁
(
か
)
うして
凝然
(
ぢつ
)
として
居
(
ゐ
)
ることをも
勘次
(
かんじ
)
は
僂麻質斯
(
レウマチス
)
が
惱
(
なや
)
まして
居
(
ゐ
)
るのだとは
知
(
し
)
らないで、
寧
(
むし
)
ろ
老人
(
らうじん
)
に
通有
(
つういう
)
な
倦怠
(
けんたい
)
に
伴
(
ともな
)
ふ
睡眠
(
すゐみん
)
を
貪
(
むさぼ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだらう
位
(
ぐらゐ
)
に
見
(
み
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
二
代目
(
だいめ
)
の
時代
(
じだい
)
の
鷄屋
(
とりや
)
の
番人
(
ばんにん
)
に
好
(
い
)
い
老人
(
らうじん
)
が
居
(
ゐ
)
て、いろ/\
世話
(
せわ
)
をして
茶
(
ちや
)
など
入
(
い
)
れて
呉
(
く
)
れて
居
(
ゐ
)
たが、
其老人
(
そのろうじん
)
間
(
ま
)
もなく
死
(
し
)
んだので、
何
(
な
)
んとなく
余
(
よ
)
は
寂寞
(
せきばく
)
を
感
(
かん
)
じたのであつた。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
人數
(
にんず
)
は
彼
(
か
)
のそそくさに
此女中
(
このぢよちゆう
)
と、
他
(
ほか
)
には
御飯
(
ごはん
)
たきらしき
肥大女
(
ふとつちよ
)
および、
其夜
(
そのよ
)
に
入
(
い
)
りてより
車
(
くるま
)
を
飛
(
と
)
ばせて
二人
(
ふたり
)
ほど
來
(
きた
)
りし
人
(
ひと
)
あり、
一人
(
ひとり
)
は
六十
(
ろくじふ
)
に
近
(
ちか
)
かるべき
人品
(
じんぴん
)
よき
剃髮
(
ていはつ
)
の
老人
(
らうじん
)
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
朝
(
あさ
)
六
(
む
)
つ
半
(
はん
)
に
立
(
た
)
つてから、
老人
(
らうじん
)
の
足
(
あし
)
だから、
池田
(
いけだ
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
は、もう
八
(
や
)
つであつた。おくれた
中食
(
ちうじき
)
をして、またぽつ/\と、
馬
(
うま
)
も
通
(
かよ
)
ひにくい
路
(
みち
)
を、
川
(
かは
)
に
添
(
そ
)
つて
山奧
(
やまおく
)
へと
進
(
すゝ
)
んで
行
(
い
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
私
(
わたくし
)
も
之
(
これ
)
には
頗
(
すこぶ
)
る
閉口
(
へいこう
)
したが、どつこひ
待
(
ま
)
てよ、と
踏止
(
ふみとゞま
)
つて
命掛
(
いのちが
)
けに
揉合
(
もみあ
)
ふ
事
(
こと
)
半時
(
はんとき
)
ばかり、
漸
(
やうやく
)
の
事
(
こと
)
で
片膝
(
かたひざ
)
を
着
(
つ
)
かしてやつたので、
此
(
この
)
評判
(
へうばん
)
は
忽
(
たちま
)
ち
船中
(
せんちゆう
)
に
廣
(
ひろ
)
まつて、
感服
(
かんぷく
)
する
老人
(
らうじん
)
もある
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
飮居たりしが其中に年の頃六十餘と見ゆる
老人
(
らうじん
)
獨酌
(
どくしやく
)
にて一二合飮て其後代錢は拂ひたれども酒の
醉
(
ゑひ
)
廻
(
まは
)
りしにや
頻
(
しき
)
りに
睡眠
(
ねむり
)
居たるが
不※
(
ふと
)
目
(
め
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
若者
(
わかもの
)
も
思
(
おも
)
はず
手
(
て
)
を
合
(
あ
)
はしました。
見
(
み
)
るが
中
(
うち
)
に
日
(
ひ
)
は
波間
(
なみま
)
を
離
(
はな
)
れ、
大空
(
おほぞら
)
も
海原
(
うなばら
)
も
妙
(
たへ
)
なる
光
(
ひかり
)
に
滿
(
み
)
ち、
老人
(
らうじん
)
と
若者
(
わかもの
)
は
恍惚
(
くわうこつ
)
として
此景色
(
このけしき
)
に
打
(
うた
)
れて
居
(
ゐ
)
ました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
……あゝ、
老人
(
らうじん
)
といふものは、
死
(
し
)
んでゞもゐるかのやうに、
太儀
(
たいぎ
)
さうに
緩漫
(
のろ/\
)
と、
重
(
おも
)
くるしう、
蒼白
(
あをじろ
)
う、
鉛
(
なまり
)
のやうに……
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
……
人
(
ひと
)
は
知
(
し
)
らぬが、
此処
(
こゝ
)
に
居
(
ゐ
)
た
老人
(
らうじん
)
に、
水
(
みづ
)
の
中
(
なか
)
へ
姿
(
すがた
)
を
顕
(
あら
)
はす
幻
(
まぼろし
)
の
婦
(
をんな
)
に
廻向
(
えかう
)
を、と
頼
(
たの
)
まれて、
出家
(
しゆつけ
)
の
役
(
やく
)
ぢや、……
宵
(
よひ
)
から
念仏
(
ねんぶつ
)
を
唱
(
とな
)
へて
待
(
ま
)
つ、と
時刻
(
じこく
)
が
来
(
き
)
た。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
狗骨
(
ひいらぎ
)
は
珊瑚珠
(
さんごじゆ
)
の様な赤い実を着けて居た。僕は手帳の上へ
老人
(
らうじん
)
に記念として名を書かせた。「エス・ブリゲデイエ」と署名して僕に
幾度
(
いくたび
)
も声を出して読ませた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
御米
(
およね
)
は
何
(
ど
)
う
云
(
い
)
ふものか、
新橋
(
しんばし
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
、
老人
(
らうじん
)
夫婦
(
ふうふ
)
に
紹介
(
せうかい
)
されたぎり、
曾
(
か
)
つて
叔父
(
をぢ
)
の
家
(
うち
)
の
敷居
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
いだ
事
(
こと
)
がない。
向
(
むかふ
)
から
見
(
み
)
えれば
叔父
(
をぢ
)
さん
叔母
(
をば
)
さんと
丁寧
(
ていねい
)
に
接待
(
せつたい
)
するが、
歸
(
かへ
)
りがけに
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
權山
(
ごんざん
)
といふ
峠
(
たうげ
)
は、
低
(
ひく
)
いながらも、
老人
(
らうじん
)
にはだいぶ
喘
(
あへ
)
いで
越
(
こ
)
さねばならなかつた。
峠
(
たうげ
)
の
頂上
(
ちやうじやう
)
からは、
多田院
(
ただのゐん
)
の
開帳
(
かいちやう
)
の
太鼓
(
たいこ
)
の
音
(
おと
)
が
聞
(
きこ
)
えて、
大幟
(
おほのぼり
)
が
松並木
(
まつなみき
)
の
奧
(
おく
)
に、
白
(
しろ
)
く
上
(
うへ
)
の
方
(
はう
)
だけ
見
(
み
)
せてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
父
(
とう
)
さんはこの
好
(
す
)
きな
老人
(
らうじん
)
から、
畠
(
はたけ
)
よりあらはれた
狸
(
たぬき
)
や
狢
(
むじな
)
の
話
(
はなし
)
、
山
(
やま
)
で
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
した
雉
(
きじ
)
の
話
(
はなし
)
、それから
奧山
(
おくやま
)
の
方
(
はう
)
に
住
(
す
)
むといふ
恐
(
おそ
)
ろしい
狼
(
おほかみ
)
や
山犬
(
やまいぬ
)
の
話
(
はなし
)
なぞを
聞
(
き
)
きましたが、そのうちに
眠
(
ねむ
)
くなつて
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
(
上結東
(
かみけつとう
)
は廿九軒有)此村に市右エ門とて村中第一の大家あり、幸ひ案内者の知る人なれば
宿
(
やどり
)
をもとめたち入りて見るに、四
間
(
けん
)
に六間ほどの
住居
(
すまゐ
)
也、
主人夫婦
(
あるじふうふ
)
は
老人
(
らうじん
)
にて、
長男
(
せがれ
)
は廿七八
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此
(
この
)
四郎右衞門は
當年
(
たうねん
)
六十五歳の
老人
(
らうじん
)
なり夫を是より三十五年の
間
(
あひだ
)
殘金
(
ざんきん
)
の
勘定
(
かんぢやう
)
に
懸
(
かゝ
)
らば
是
(
これ
)
何歳
(
なんさい
)
に至るぞや
大岡殿
(
おほをかどの
)
の
仁心
(
じんしん
)
思
(
おも
)
ふべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
老人
(
らうじん
)
の
名
(
な
)
は
大島仁藏
(
おほしまじんざう
)
、
若者
(
わかもの
)
の
名
(
な
)
は
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
であるといふことを
言
(
い
)
へば、
諸君
(
しよくん
)
は、
既
(
すで
)
に
大概
(
たいがい
)
の
想像
(
さうざう
)
はつくだらうと
思
(
おも
)
ひます。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
カピ長 モンタギューとても
右
(
みぎ
)
同樣
(
どうやう
)
の
懲罰
(
おとがめ
)
にて
謹愼
(
きんしん
)
を
仰附
(
おほせつ
)
けられた。したが、
吾々
(
われ/\
)
老人
(
らうじん
)
に
取
(
と
)
っては、
平和
(
へいわ
)
を
守
(
まも
)
ることはさまで
困難
(
むづか
)
しうはあるまいでござる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れて
此処
(
こゝ
)
を
通
(
とほ
)
りかゝると、
今
(
いま
)
、
私
(
わし
)
が
御身
(
おみ
)
に
申
(
まを
)
したやうに、
沼
(
ぬま
)
の
水
(
みづ
)
は
深
(
ふか
)
いぞ、と
気
(
き
)
を
注
(
つ
)
けたものがある。
此
(
こ
)
の
四手場
(
よつでば
)
に
片膝
(
かたひざ
)
で、
暗
(
やみ
)
の
水
(
みづ
)
を
視詰
(
みつ
)
めて
居
(
ゐ
)
た
老人
(
らうじん
)
ぞや。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いかにやせんと人々
佇立
(
たゝずみ
)
たるなかに、かの
老人
(
らうじん
)
よし/\
所為
(
しかた
)
こそあれとて、
若
(
わか
)
き
者
(
もの
)
どもをつれ
近
(
ちか
)
き村にいたりて
雞
(
にはとり
)
をかりあつめ、
雪頽
(
なだれ
)
の上にはなち
餌
(
ゑ
)
をあたえつゝおもふ処へあゆませけるに
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
最
(
もつと
)
も
左樣
(
さう
)
する
前
(
まへ
)
に
老人
(
らうじん
)
と
小聲
(
こゞゑ
)
で
一寸
(
ちよつ
)
と
相談
(
さうだん
)
があつたらしく、
金貸
(
かねかし
)
らしい
老人
(
らうじん
)
は『
勿論
(
もちろん
)
のこと』と
言
(
い
)
ひたげな
樣子
(
やうす
)
を
首
(
くび
)
の
振
(
ふ
)
り
方
(
かた
)
で
見
(
み
)
せてたのであつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それだから
追分
(
おひわけ
)
が
何時
(
いつ
)
でもあはれに
感
(
かん
)
じらるゝ。つまる
處
(
ところ
)
、
卑怯
(
ひけふ
)
な、
臆病
(
おくびやう
)
な
老人
(
らうじん
)
が
念佛
(
ねんぶつ
)
を
唱
(
とな
)
へるのと
大差
(
たいさ
)
はないので、
語
(
ご
)
を
換
(
か
)
へて
言
(
い
)
へば、
不殘
(
のこらず
)
、
節
(
ふし
)
をつけた
不平
(
ふへい
)
の
獨言
(
つぶやき
)
である。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
老人
(
らうじん
)
は
若者
(
わかもの
)
の
自殺
(
じさつ
)
の
覺悟
(
かくご
)
を
最初
(
さいしよ
)
から
見
(
み
)
て
取
(
と
)
つて
居
(
ゐ
)
たのですけれども
最後
(
さいご
)
まで
直接
(
ちよくせつ
)
にさうとは
一言
(
いちごん
)
も
言
(
い
)
ひませんでした。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
老人
(
らうじん
)
つく/″\
身
(
み
)
に
染
(
し
)
みて、
此
(
こ
)
のまゝでは、よう
何
(
ど
)
うも、あの
蹈切
(
ふみきり
)
が
越切
(
こしき
)
れなんだ。——
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
くと、それがボズさんと
後
(
のち
)
に
知
(
し
)
つた
老爺
(
ぢいさん
)
であつた。七十
近
(
ちか
)
い、
背
(
せ
)
は
低
(
ひく
)
いが
骨太
(
ほねぶと
)
の
老人
(
らうじん
)
で
矢張
(
やはり
)
釣竿
(
つりざを
)
を
持
(
もつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
其
(
そ
)
の
気勢
(
けはひ
)
が、やがて
昼間
(
ひるま
)
見
(
み
)
た
天守
(
てんしゆ
)
の
棟
(
むね
)
の
上
(
うへ
)
に
着
(
つ
)
いた
程
(
ほど
)
に、ドヽンと
凄
(
すご
)
い
音
(
おと
)
がして、
足代
(
あじろ
)
に
乗
(
の
)
つた
目
(
め
)
の
下
(
した
)
、
老人
(
らうじん
)
が
沈
(
しづ
)
めて
去
(
い
)
つた
四
(
よ
)
つ
手網
(
であみ
)
の
真中
(
まんなか
)
あたりへ、したゝかな
物
(
もの
)
の
落
(
お
)
ちた
音
(
おと
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
老人
(
らうじん
)
なら
南無阿彌陀佛
(
なむあみだぶつ
)
/\と
口
(
くち
)
の
中
(
うち
)
で
唱
(
とな
)
へる
所
(
ところ
)
だ。
老人
(
らうじん
)
でなくとも
此
(
この
)
心持
(
こゝろもち
)
は
同
(
おな
)
じである。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
夜汽車
(
よぎしや
)
の
火
(
ひ
)
の
粉
(
こ
)
が、
木
(
き
)
の
芽峠
(
めたうげ
)
を
螢
(
ほたる
)
に
飛
(
と
)
んで、
窓
(
まど
)
には
其
(
そ
)
の
菖蒲
(
あやめ
)
が
咲
(
さ
)
いたのです——
夢
(
ゆめ
)
のやうです。………あの
老尼
(
らうに
)
は、お
米
(
よね
)
さんの
守護神
(
まもりがみ
)
——はてな、
老人
(
らうじん
)
は、——
知事
(
ちじ
)
の
怨靈
(
をんりやう
)
ではなかつたか。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なん
)
でも
無遠慮
(
ぶゑんりよ
)
に
話
(
はな
)
す
老人
(
らうじん
)
が
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
の
事
(
こと
)
は
成
(
な
)
る
可
(
べ
)
く
避
(
さ
)
けて
言
(
い
)
はないやうにして
居
(
ゐ
)
た。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
もし/\と、
二聲
(
ふたこゑ
)
三聲
(
みこゑ
)
呼
(
よ
)
んで
見
(
み
)
たが、
目
(
め
)
ざとい
老人
(
らうじん
)
も
寐入
(
ねいり
)
ばな、
分
(
わ
)
けて、
罪
(
つみ
)
も
屈託
(
くつたく
)
も、
山
(
やま
)
も
町
(
まち
)
も
何
(
なん
)
にもないから、
雪
(
ゆき
)
の
夜
(
よ
)
に
靜
(
しづ
)
まり
返
(
かへ
)
つて
一層
(
いつそう
)
寐心
(
ねごころ
)
の
好
(
よ
)
ささうに、
鼾
(
いびき
)
も
聞
(
きこ
)
えずひツそりして
居
(
ゐ
)
る。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
老人
(
らうじん
)
は
口
(
くち
)
をあいて
笑
(
わら
)
ひ、いや
珍
(
めづら
)
しくもない、まゝあること、
俄
(
にはか
)
の
雪
(
ゆき
)
に
降籠
(
ふりこ
)
められると、
朋
(
とも
)
に
離
(
はな
)
れ、
塒
(
ねぐら
)
に
迷
(
まよ
)
ひ、
行方
(
ゆくへ
)
を
失
(
うしな
)
ひ、
食
(
じき
)
に
饑
(
う
)
ゑて、
却
(
かへ
)
つて
人
(
ひと
)
に
懷
(
なづ
)
き
寄
(
よ
)
る、これは
獵師
(
れふし
)
も
憐
(
あはれ
)
んで、
生命
(
いのち
)
を
取
(
と
)
らず、
稗
(
ひえ
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
七八十になつた
老人
(
らうじん
)
も
思
(
おも
)
ひ
懸
(
が
)
けないのであつたと
謂
(
い
)
ふから。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“老人(高齢者)”の解説
高齢者(こうれいしゃ、Elderly)は、社会の中で他の成員に比して年齢が高い一群の成員のことである。
日本語においての高齢者について、同義語として老人(ろうじん)、年寄り(としより)、お年寄り(おとしより)などの言葉がある。また、この世代を老年(ろうねん)と称する場合がある。
(出典:Wikipedia)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“老人”で始まる語句
老人夫婦
老人等
老人達
老人側
老人株
老人気
老人虐
老人間
老人大喜
老人雑話