“自殺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じさつ85.7%
やっ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つて、それ引揚ひきあげたが、如何どうつてえられぬので、ふたゝ談判だんぱんかうとおもつてると、友人いうじん眉山子びさんしれい自殺じさつ
「うん、ところがそのお金は、おやじのものではなかったんだ——。そして……おやじはそのために自殺じさつをしてしまったんだ」
とうとう、自殺やったかという気がした。つねづね、死にたいような泣き顔をしていた妻だ。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自殺やったな! 直覚に、そう見た二人は、意外そうな眼いろを見合せた。五百之進は、脇差の切ッ尖をふかく左の腹部に突き立てて苦悶していた。その紫いろの痙攣けいれんを、前歯で、じッと噛みしめていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)