“廻向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えこう40.0%
ゑかう40.0%
えかう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出家の作法としては、恩を報ずるに一人に限らず一切衆生をひとしく父母のごとくしなくてはならない。今生一世こんじょういっせの父母を特別に扱い特別に廻向えこうするのは仏意であるまい。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
饅頭まんぢゆうが唯ひとつ寂し相に入つてゐる汁で飯を食べたことなどもある。して、そこで勧められるままに、父の追善つゐぜんのために廻向ゑかうをしてもらつた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
……ひとらぬが、此処こゝ老人らうじんに、みづなか姿すがたあらはすまぼろしをんな廻向えかうを、とたのまれて、出家しゆつけやくぢや、……よひから念仏ねんぶつとなへてつ、と時刻じこくた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)