“ゑかう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
回向58.8%
囘向23.5%
廻向11.8%
𢌞向5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今夜こよひは満願とてかの橋にもいたり殊更ことさらにつとめて回向ゑかうをなし鉦うちならして念仏ねんぶつしけるに、皎々けう/\たる月遽然にはかくもりて朦朧まうろうたり。
案内して下さいとふと、「へいかしこまりました」とつてはかへ案内して掃除さうぢしてくれましたから、はかの前にむかつてわたし縁類えんるゐでもなんでもないが、先祖代々せんぞだい/\囘向ゑかうをしながら、只見とみると
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
他力の信をえんひとは、仏恩報ぜんためにとて、如来二種の廻向ゑかうを、十方にひとしくひろむべし。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
來慣きなれぬ此里に偶〻たま/\來て此話を聞かれしも他生たしやう因縁いんねんと覺ゆれば、歸途かへるさには必らず立寄りて一片の𢌞向ゑかうをせられよ。いかに哀れなる話に候はずや
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
扨も殊勝の事を見るものよ、今廣き日の本に、淨蓮大禪門の御靈位を設けて、朝夕の𢌞向ゑかうをなさんもの、瀧口、そちならで外に其人ありとも覺えざるぞ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)