トップ
>
囘向
>
ゑかう
ふりがな文庫
“
囘向
(
ゑかう
)” の例文
壽阿彌は高貴の家へも
囘向
(
ゑかう
)
に往き、
素封家
(
そほうか
)
へも往つた。刀自の識つてゐた範圍では、飯田町あたりに此人を
請
(
しやう
)
ずる家が
殊
(
こと
)
に多かつた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
案内して下さいと
云
(
い
)
ふと、「へい
畏
(
かしこま
)
りました」と
云
(
い
)
つて
墓
(
はか
)
へ案内して
掃除
(
さうぢ
)
してくれましたから、
墓
(
はか
)
の前に
向
(
むか
)
つて
私
(
わたし
)
は
縁類
(
えんるゐ
)
でも
何
(
なん
)
でもないが、
先祖代々
(
せんぞだい/\
)
と
囘向
(
ゑかう
)
をしながら、
只見
(
とみ
)
ると
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
むゝ、
侍童
(
こわらは
)
めが
何
(
なに
)
か
來
(
き
)
たと
知
(
し
)
らせをる。いま/\しい、
何者
(
なにもの
)
であらう、
今頃
(
いまごろ
)
此邊
(
このあたり
)
へ
彷徨
(
さまよ
)
うて、
俺
(
おれ
)
が
眞情
(
まごゝろ
)
の
囘向
(
ゑかう
)
をば
妨
(
さまた
)
げをる。や、
炬火
(
たいまつ
)
を
持
(
も
)
って
來
(
く
)
るわ!……
夜
(
よる
)
よ、ちっとの
間
(
ま
)
、
俺
(
おれ
)
を
包
(
つゝ
)
んでくれい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
最
(
も
)
う、
寢
(
ね
)
ながら
私
(
わたし
)
は、
兩手
(
りやうて
)
を
合
(
あ
)
はせて
囘向
(
ゑかう
)
をしました。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
壽阿彌は伊澤氏に來ても、
囘向
(
ゑかう
)
に來た時には雜談などはしなかつた。しかし講釋に來た時には、事果てゝ後に
暫
(
しばら
)
く世間話をもした。刀自はそれに就いてかう云ふ。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
囘
部首:⼌
5画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“囘向”で始まる語句
囘向院