“炬火”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいまつ71.6%
きょか20.0%
かがりび6.3%
あかり1.1%
たてあかし1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ロミオ (炬火持に對ひ)おれ炬火たいまつれい。おれにはとてかれた眞似まね出來できぬ。あんまおもいによって、いっあかるいものをたう。
大天狗、小天狗、無数の天狗がみな火となって、黒風にけまわり、その火が落ちて、火神の御社が、忽ちまた団々たる炬火きょかとなる。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
草叢くさむらにいる蛍の灯はまるで真木島まきしま炬火かがりびではないかと思われるばかりに沢山谷間に輝いていて私の淋しい心を慰めてくれるし
現代語訳 方丈記 (新字新仮名) / 鴨長明(著)
アルライはニナール姫の小さな叫びをきゝつけて、すぐに戸を開けて、炬火あかりをつけました。けれども、ニナール姫はすばやく、すみの方の壁にピタリと身を押し付けましたから、見付かりませんでした。
ラマ塔の秘密 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
炉の向い側にはしとね三枚をかさねて敷いて、山椒大夫がすわっている。大夫の赤顔が、座の右左にいてある炬火たてあかしを照り反して、燃えるようである。三郎は炭火の中から、赤く焼けている火筯ひばしを抜き出す。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)