“えかう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衣桁75.0%
廻向25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしの通されたへやは、奥の風通しのい二階であつた。八畳の座敷に六畳の副室があつた。衣桁えかうには手拭が一すぢ風に吹かれて、まづ山水さんすゐふくが床の間にけられてあつた。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
幻の民五郎は、唐紙や屏風びやうぶの繪の中へも溶け込み、衣桁えかうや衣紋竹の着物の中へも消えて無くなると言はれました。
……ひとらぬが、此処こゝ老人らうじんに、みづなか姿すがたあらはすまぼろしをんな廻向えかうを、とたのまれて、出家しゆつけやくぢや、……よひから念仏ねんぶつとなへてつ、と時刻じこくた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
顔色かほいろあをざめたすみ法衣ころもの、がんばり入道にふだうかげうすさも不気味ぶきみ和尚をしやうなまづでもけたか、とおもふたが、——く/\の次第しだいぢや、御出家ごしゆつけ、……大方おほかた亡霊ばうれい廻向えかうたのむであらうとおもふで、功徳くどく
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)