“いかう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衣桁60.9%
意嚮21.7%
異香13.0%
意向4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お光は立つて、小池の背後うしろからしわくちやになつたインバネスをがし、自分のひと羽織ばおり一所いつしよに黒塗りの衣桁いかうへ掛けた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
彼の志望といふやうなもの、彼の偏愛といふやうなもの、即ち彼の個人的の自由は總て是等の人の意嚮いかうのために破壞せられる。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
この法師の屍骸しがいの口には、まつ白な蓮華れんげが開いてゐるぞ。さう云へば此処へ来た時から、異香いかうも漂うてはゐた容子ようすぢや。では物狂ひと思うたのは、尊い上人しやうにんでゐらせられたのか。
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あの方は、私と同じなのだ——確かにさうだ——私はあの方に近しいやうな氣がする——私には、あの方の顏色や意向いかうあらはす言葉が解る。
私は、まだ損得そんとくや姻戚關係の爲めに結婚しようとするロチスター氏の計畫に、非難がましいことを何も云はなかつた。それが彼の意向いかうなのだと初めて知つた時、私は驚いた。