“沓脱石”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
くつぬぎいし77.3%
くつぬぎ22.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その姿を見るが早いか、南縁の沓脱石くつぬぎいしに腰かけていた五分月代さかやきやさがたの浪人が、バラバラと彼の前へ駈け寄って来た。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……すぐその縁には、山林局の見廻りでもあろうかと思う官吏風の洋装したのが、高い沓脱石くつぬぎいしを踏んで腰を掛けて、盆にビイルびんを乗せていました。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして、縁側の型ばかりの沓脱石くつぬぎいしの上に、その足跡にピッタリ一致する古い桐の地下穿きがチャンと脱いであったのである。
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ふと、縁にたたずんでいたので、すぐその蘭丸が小姓部屋から走り出て、沓脱石くつぬぎいし穿物はきものをそろえた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沓脱石くつぬぎいしへピッタリ腰をかけ、えりの毛を掻上げて合掌を組み、首を差伸ばしまして、口の中で、
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「カッフェーとはまた別だな。これが江戸趣味ッていうんだろうな。」と矢田は沓脱石くつぬぎの上に両足を投出して煙草へ火をつけた。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そこの沓脱石くつぬぎにある木履ぼくり穿いて、庭づたいにめぐって、安房守が呼んでいる座敷の前へ出て行った。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沓脱石くつぬぎの上の庭下駄の上にひっそりうずくまっていることもあった。
生い立ちの記 (新字新仮名) / 小山清(著)
外廊の沓脱石くつぬぎには、いつか穿履はきものまでそろえてある。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、口のうちで云いながら、沓脱石くつぬぎへ足を下ろした。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)