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悶躁
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もが
ふりがな文庫
“
悶躁
(
もが
)” の例文
それでも一生懸命女を捉へようと
悶躁
(
もが
)
いて居たが、身體はブルブル顫へて居て、左の手をかけた卓子の上の、硝子瓶が二つ三つ、相觸れてカチカチと音を立てて居た。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「重い泥の中に
陥
(
はま
)
つた心、それはいくら抜け出ようと
悶躁
(
もが
)
いても足が動かない。だのに、あの人はたゞ、そこを出て来い、抜け出て来いと叱咜して居る。悲しむで居る。」
脱殻
(新字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
主人
(
しゆじん
)
から
與
(
あた
)
へられた
穀物
(
こくもつ
)
は
彼
(
かれ
)
の一
家
(
か
)
を
暖
(
あたゝ
)
めた。
彼
(
かれ
)
は
近來
(
きんらい
)
にない
心
(
こころ
)
の
餘裕
(
よゆう
)
を
感
(
かん
)
じた。
然
(
しか
)
しさういふ
僅
(
わづか
)
な
彼
(
かれ
)
に
幸
(
さいは
)
ひした
事柄
(
ことがら
)
でも
幾
(
いく
)
らか
他人
(
たにん
)
の
嫉妬
(
しつと
)
を
招
(
まね
)
いた。
他
(
た
)
の
百姓
(
ひやくしやう
)
にも
悶躁
(
もが
)
いて
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
は
幾
(
いく
)
らもある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それを堰き止めようとした広河内岳は、頭から大波を被って前へのめりながら、頼りなげに
悶躁
(
もが
)
いている。白峰山脈は真白だ。然し荒川岳は一層白い。蝙蝠岳が此処でも南のはずれに
円
(
まる
)
い頭を見せる。
望岳都東京
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
それでも一生懸命女を捉へようと
悶躁
(
もが
)
いて居たが、身体はブルブル顫へて居て、左の手をかけた卓子の上の、硝子瓶が二つ三つ、相触れてカチカチと音を立てて居た。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
悶
漢検準1級
部首:⼼
12画
躁
漢検1級
部首:⾜
20画
“悶”で始まる語句
悶
悶々
悶絶
悶着
悶掻
悶死
悶乱
悶踠
悶著
悶転