“苦汁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くじゅう66.7%
にがり11.1%
あく11.1%
ニガリ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、そうした虚偽がさらに新たな苦汁くじゅうとなってかれの胸の中を流れ、つぎからつぎに不快な気持ちをますばかりだったのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
もちろん主成分は塩化ナトリウムであるが、俗にいう苦汁にがりすなわち塩化マグネシウムが、粗製塩には、かなりの量はいっている。
塩の風趣 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「やたらに、仕事がしよい晩だと思って、気がげてきて仕方がない。——どうも馬春堂、おめえは少し、悪党にしちゃ半端でいけねえ。もう少し苦汁あくが抜けて来そうなもんだ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
△一杯の酒は甘露だつた、百杯の酒は苦汁ニガリとなつた。
其中日記:02 (二) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)