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苦汁
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くじゅう
ふりがな文庫
“
苦汁
(
くじゅう
)” の例文
そして、そうした虚偽がさらに新たな
苦汁
(
くじゅう
)
となってかれの胸の中を流れ、つぎからつぎに不快な気持ちをますばかりだったのである。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
やがて、木工助は、
苦汁
(
くじゅう
)
を吐くように、そう答えた。いや、うめいたといったほうがよい。それほど、語るには苦しい事情でもあるらしい。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
共産主義者としての彼はまだ若く、その上にいわばインテリにすぎなかったから、実際生活の
苦汁
(
くじゅう
)
をなめつくし、その
真只中
(
まっただなか
)
から自分の確信を鍛え上げた、というほどのものではなかった。
癩
(新字新仮名)
/
島木健作
(著)
肝臓からにじみ出る不快な
苦汁
(
くじゅう
)
に、内臓の諸機能も
揉
(
も
)
めるような動悸をきざみ、
一瞬
(
いっとき
)
、それが実にいやな顔いろになって、彼の
面
(
おもて
)
を通りすぎた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
道三は、
苦汁
(
くじゅう
)
をなめたように、黙ってしまった。堀田道空も、春日丹後も、肌着に汗をにじませていた。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それと共に、
苦汁
(
くじゅう
)
をのむような
堪忍
(
かんにん
)
の
顫
(
ふる
)
えが体のなかを廻った。しかし今は——
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“苦汁(にがり)”の解説
にがり(苦汁、滷汁)とは、海水からとれる塩化マグネシウムを主成分とする食品添加物。海水から塩を作る際にできる余剰なミネラル分を多く含む粉末または液体であり、主に伝統的製法において、豆乳を豆腐に変える凝固剤として使用される。
(出典:Wikipedia)
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
汁
常用漢字
中学
部首:⽔
5画
“苦”で始まる語句
苦
苦悶
苦笑
苦々
苦痛
苦患
苦力
苦労
苦手
苦衷