“労苦”のいろいろな読み方と例文
旧字:勞苦
読み方割合
ろうく40.0%
こと20.0%
つらさ20.0%
はたら20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きのうまでの僕とは、ちがうのだ。自信をもっ邁進まいしんしよう。一日いちにち労苦ろうくは、一日いちにちにてれり。きょうは、なんだか、そんな気持だ。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
お弟子もいかいこと居りますが、お弟子と同じように働き、立木たちきりまして薪などにいたす事は労苦ことともしませんと云う、実に妙な尼でございます、重助は此れへ毎日/\参りまして
その時に後でひどい熱病をわずらって死ぬ程のくるしみをいたしました。農家の女の労苦つらさはどれ程でしょう——麦刈——田の草取、それから思えば荒井様の御奉公は楽すぎて、毎日遊んで暮すようなものでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
人間の苦痛くるしみですら知られずに済む世の中に、誰が畜生の苦痛を思いやろう。生活いきて、労苦はたらいて、鞭撻むちうたれる——それが畜生の運なんです。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)