“鞭撻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
べんたつ94.6%
むちう5.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あくる日一日、平次はガラッ八を鞭撻べんたつして、吉田一学の屋敷と、一学の娘百枝ももえの嫁入り先、金助町の園山若狭の屋敷を探らせました。
実に慚愧ざんきに堪へぬ悪徳であつたと、自分の精神に覚醒の鞭撻べんたつを与へて呉れたのは、この奇人の歪める口から迸しつた第一声である。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
人間の苦痛くるしみですら知られずに済む世の中に、誰が畜生の苦痛を思いやろう。生活いきて、労苦はたらいて、鞭撻むちうたれる——それが畜生の運なんです。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
自分の心を鞭撻むちうったが、一向効果がないらしかった。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)