しゅう)” の例文
孝孺こうじゅしゅうは、そのひと天子のにくむところ、一世のむところとなりしをもって、当時絶滅に帰し、歿後ぼつご六十年にして臨海りんかい趙洪ちょうこうに附せしより、またようやく世に伝わるを得たり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
夫人がなんと思おうと構うことは無い。とにかく箱根を去る。そしてこれを機会にして、根岸との交通をってしまう。あのしちのようになっているラシイヌのしゅうを小包で送り返して遣る。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
御家のしゅうにも、若殿様の秀句や名歌が、今に沢山残って居りますが、中でも世上に評判が高かったのは、あの良秀よしひで五趣生死ごしゅしょうじの図をいた竜蓋寺りゅうがいじの仏事の節、二人の唐人からびとの問答を御聞きになって
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)