-
トップ
>
-
三抱
読み方 | 割合 |
みかかえ | 64.3% |
みかか | 21.4% |
みかゝえ | 14.3% |
背戸口は、
早や
充満た
山霧で、
岫の雲を
吐く如く、
幹の
半ばを其の霧で
蔽はれた、
三抱四抱の
栃の
樹が、すく/\と並んで居た。
あの土手の上に
二抱も
三抱えもあろうという大木が、何本となく並んで、その
隙間隙間をまた大きな竹藪で
塞いでいたのだから、日の目を拝む時間と云ったら
雲か、
靄か、
綿で
包んだやうに
凡そ
三抱ばかりあらうと
思ふ
丸柱が、
白く
真中にぬつく、と
立つ、……と
一目見れば、
其の
柱の
根に
一人悄然と
立つた
婦の
姿……